と叫んだ後に惨劇が起こった。
「龍馬伝」はご覧になっとるでしょうか。
坂本龍馬の功績は称え語り継ぐべきであり、偉大であるのに間違いありませんが、なぜか僕は昔からあまり好きではない人物です。
この「龍馬伝」、同時期に「ゲゲゲの女房」が放送されとったりして、大河ドラマのわりに視聴率がふるわないようです。無理もありません。「龍馬伝」は血なまぐさくて「ゲゲゲ」の方が面白いもの。
とはいえ「龍馬伝」の創りかたとしては殺戮の嵐が吹き荒れていた時代であることを、赤茶けて汗くさいような画面(コントラストの具合がフランス映画に似てませんか)で、上手く表現していると思います。幕末期の写真を見ると皆さん、本当に島国というかなんというか「現地人」という言葉がぴったりな風体ですよね。
福山雅治さんが主役、以蔵役が佐藤健くんとビジュアル面でも気を使ったこのドラマは出演者のファンも龍馬ブームにのっけてしまったのではないでしょうか。
この「にわか龍馬ファン」の存在を、根っからの龍馬ファンは苦々しく思っていることでしょうねえ。
主役の福山雅治さんは龍馬のイメージではありませんでした。色々な方が演じられましたが、テレビ東京(?)版の上川隆也さんが一番好きかなあ・・・今回は盟友・中岡慎太郎役ですね。
なんかしっくりこないなあと思っていましたが、お龍さんの家に匿われていたときに弟や妹たちにおむすびを分けてあげるシーンで、「福山版龍馬」が完成された気がします。ああ、この優しさが持ち味なんだなあと思いました。
もうすぐ終わりますが「龍馬を斬った男」と言われている幕臣・今井信郎は、我が静岡県の島田市で生涯を終えました。演じるのは同局「七瀬ふたたび」で渋い刑事ワールドチャンピオン(自己ランクで)に輝いた二代目 市川亀治郎さんです。また渋い侍姿を見せつけてくれるんでしょうねえ!ものすごくウレシイです。
僕は歴史ものの小説ばっかし読んでるのですが、やはり幕末期が一番面白いです。
こんなにも混沌として、しかも傑出した人物が多い時代はないと思います。
(同じく人気の戦国時代は・・・作り物くさい。歴史は常に勝者が捏造して作り上げてゆくものだからね)
大きくは佐幕派と倒幕派に分かれますが、僕はどちらかというと佐幕側が好きです。地元が家康公ゆかりの地であることもそうだし、何か負けた側の方が肩入れしやすいような。でも外様を虐げ享楽を貪った、堕落した政府であったと思います。
積年の恨みを晴らし天下を取った新政府側は、攘夷からあっさり開国に寝返るあたり、本当に確固たる思想があったのか。意志を託して無念のまま死んでいった同士を裏切ることにならないの?と、あまり良い印象はありません。
あと、同盟を結ぶまでの各藩の情勢が複雑でわかりにくい、てのもあります。
幕末期の小説を読む際には、是非両陣営とも読むとよいでしょう。
どちら側も命を捧げる覚悟で国の行く末を憂いた、尊い方ばかりです。
武士ばかりに目が行きがちですが、僕が最も注目するのはジョン万次郎です。幕末期で一番数奇な運命をたどったのはこの方なんじゃないかな。大分前に読んだのだけれど、元々が漁師だから帰国後も相当苦労されたようです。唐人お吉なんかも時代に運命を弄ばれたひとりでした。
と書いたら(5日・18:30頃)、テレビ東京でジョン・マン特集があったみたいですね。
丁度見れなくて残念でしたが、立石斧次郎なる人物を紹介してました。すごく面白かった。
使節団に通訳見習いとして同行した16歳の若侍ですが、好奇心旺盛で他の侍と違って愛想もよかったらしく、トミーという愛称で大人気だったそうです。もう、モテモテ(言い方古いな!笑)
帰国後もトミーを歌った曲が作られたそうで、♪小さなトミー、黄色いトミーみたいな歌詞でした。
黄色いは余計なお世話だと思いますが(笑)、まだまだ知らない偉人がいるなあ!
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