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20110529

リメイク

過去のヒット作品をもう一度作り直してもう一発当ててやろう

と安直に考える人は多いのですが、かなり高い確率でハズレルのであります。
そもそも魅力的な作品は完成されとるから皆の支持を集めているのであって、
何の勝算があってそんな大バクチを打つのか、甚だ疑問ではあります。

 韓国の大ヒットドラマ「美男(イケメン)ですね」が日本でリメイクされるそうです。
テレビ業界をはじめ、人気原作に安直に乗っかる風潮はいつまで続くのか、呆れるばかりです。「おじいちゃんは25歳」みたいな作品は出来ないものか(意外と原作あったりして・笑)。
 韓国のアーティストが研ぎ澄まされたイメージ、特に男性は骨太で男らしいのに対し、日本のアイドルは細くてチャラい、中性的な方が人気を集めているように感じます。もう配役から失敗してないか?見た目からして違うのに同じ世代を起用するのが間違いなのでは?
 恐らく今回も、日本の若手俳優さんの中でも精鋭を集めての布陣だとは思いますが、正直なところ「格」「次元」が違うと確信しているのは僕だけではないはず。素人の予感としては「オリジナルを超えることは絶対あり得ない」と思います。役者さん、製作陣全てがイタい思いをする前に止めたほうが良いのでは・・・。
 例えば、阿部寛さんという僕が大好きな俳優さんがいます。2枚目から3枚目まで幅広い演技で楽しませてくれる、超実力派の俳優さんです。しかし阿部さんの体格が似ていて演技にも問題が無いから、クリント・イーストウッドの「ダーティーハリー」日本リメイク版でハリー・キャラハン刑事を演ずる、と言われれば、やはり「絶対合わない」と言うでしょう。元のキャラクターの印象が強ければ強いほど、他の俳優さんが同じ役を演ずるのは難しいですよねえ。
・・・とは思いますが、思いのほか良い演技で二次ブームを起こしてくれる・・・のかも、知れません。
起こしてくれるかなあ・・・共に同年代で演ずることになるのに、日本版は見た目が子供すぎて危険じゃないか?大して観ていなかった僕が心配するのだから、熱烈なファンの皆さんの胸中、お察しします。

バビル二世
横山先生追悼企画(主催「FRONT LINE」ZINさん)の際に描いたナツカシイもの。

 故・横山光輝先生の代表作のひとつが、またリメイクされて帰ってきました。
「バビル2世 ザ・リターナー」がそれです。
僕が原作読んだのが文庫版、しかも新世紀に突入してからなんですが、原作は1971年にスタートしました。その間テレビアニメや、デザインが超カッコ悪いOVA版があったりしたんですが、今回は野口賢さんが描かれているので遅れ馳せながら購入しました(もう4刷でした。しかも2巻出とるの?)。
 野口賢さんといえば、その昔「少年ジャンプ」で忍者っぽい作品(・・・マンガあんまし読まんのでよく知らなくて本当にすみません)を描かれていて、その後本屋さんでもちょいちょい作品を見掛けますが、どれもが万人受けしてアニメ化になるような作品ではありません。
 しかし、人気作品が「肉」に張り付くような感触(いずれ剥がれていくような・・・)とすれば、野口賢さんの作風は「骨」に刻まれるような雰囲気を持っています。「カムイ伝」「覚悟のススメ」、僕の周辺で言えば「DRIVE」のvyunさんとか、世の流行には乗っからなくて自ら切り拓いていくような個性を持っていらっしゃる素晴らしい作家さんです。作品の重要な要素「個性」とはこのような作家さんか、超人気作のどちらかだけが持っているものなのです。あとは中途半端なモノばっかしとは言いすぎ?
 僕は多くの皆さんと同じ俗物なので、このアウトローな作家気質に非常に惹かれるし、あきらかに他の多数とは違うからマンガ業界に疎い僕の目にも止まるのだと思います。
 今回の「ザ・リターナー」は原作の続編にあたるので、どのような展開になるか楽しみです。ポセイドンとロプロスが生体兵器みたいな描写で原作とは大きく異なりますが、カッコ良いので全然気になりません。
唯一の心配といえばアニメ化。俗物の手で野口版を汚して欲しくないなあ。

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