昔、あるゲームのジャケットを見たくて中古ショップに通ったことがある。
探偵 神宮寺三郎というそのゲーム自体には全く興味がなかったのだが、うなるような魅力的な画であった。
そしてまたしばらくしてから、中東が舞台のゲームで、これまた素晴らしいジャケットを発見した。
タイトルは失念したが、少年少女の冒険活劇のようなその画が欲しくて、本体を持って無いのに買おうか悩んだものだ。
さらに時が経ち、こんな上手い人がいるのかという、あるアーティストがポツポツと表舞台で活躍し始めた。何と、画も上手ければ立体も作れるというすごい方だ。
その方は寺田克也さんという。
後になって、神宮寺と中東の冒険活劇のジャケットも、寺田さんが描かれていたと知った。
多分、ほとんどの画集は入手していると思う。
今は廃刊になったかと思うがバンダイ系の、Bクラブという雑誌があり、そこで衝撃的な造形を目にした。「究極のダンバイン」と題された作品で、テレビマンガ「聖戦士ダンバイン」のロボットをモチーフとしたものだったが、ディテールが独創的でありこんなにも変えているのにダンバインとわかる造形物。何だか、フィルターをかけたような写真でせっかくの作品が台無しだったのだけれど。
同じ製作者が原型で、コトブキヤというガレージキットメーカーでオリジナルのダンバインシリーズを手掛けることになった。
確か、一体2000円ほどだったかと思う。今だったら「ヨシ買いましょう」だが、当時は大金である。もう、悩んで悩んで悩み抜いてシリーズ中2~3体を除き通販で購入した。
マンガ系の趣味の端にいる僕にさえ目に留まる作風を世間が放っておくワケはなく、今では関わった製品が地方にいても手に入るようになった。
その方は竹谷隆之さんという。
バンダイのS.I.C.という立体シリーズもずい分買いました。出始めは本当に趣味の人だけが買うようなシリーズで、大手デパートで叩き売られてたのも目にしました。その後は世の注目を集め、プレミア価格も付いて欲しい人が変えないような時期もありましたねえ。
昔から模型が好きで、「ホビージャパン」という雑誌を立ち読みすることがありました。当時からガンダム以降の、あまり頭のよろしくないテレビマンガがたくさんあって、毎月の記事がその、嫌いな立体物ばかりだったのでほとんど飛ばし読みするから買う必要がなかったのだ。
そんな模型業界でしたが、小林誠さんという、これまた比類無き作風を持った方のアシスタント的な位置であった若いアーティストが連載を始めました。先のお二人とはまた違うラケンローな作品は、正統派のミリタリーの人やマンガの人ばかりであった業界に新風を巻き起こし、業界の窓口を広く一般の方にまで広げるきっかけになりました。
その方は韮沢靖さんという。
亡くなられたこと、つい先日まで知りませんでした。
連載2ページのためにホビージャパンを毎月買うワケは当然無く、後に古本を買い求めバッサバッサと切り取りスクラップしました。一生懸命雑誌を作った皆さんには本当に申し訳無いのですが、韮沢さんの連載以外、興味が無かったのです。
当時は大手メーカーの製品に不満を持ち、オレだったらこう創る!という気概のある方がたくさん出始め、業界はガレージキット全盛期でありました。ホビージャパンEXという季刊誌が創刊され、韮沢さんの「ファントム コア」が連載を始めます。
やがて世界観を1冊にまとめた「クリーチャーコア」が発売。
もう、夢中で読みました。竹谷さんもそうでしたが、立体は全部樹脂で作るものというそれまでの既成概念をブッ飛ばして革や金属を表現するのに素材そのものを貼り付けたり、見たことあるパーツをこんなところに使う自由な発想。しかもこんなにカッコイイのか!とか。
イキオイ余ってそれまで全く興味が無かったトーキョーの、下北沢に出来た「フューチャーショップ」にまで出掛けたりして。買ったのはお手ごろ価格だった1/6頭蓋骨やロイ・バッティ(ルトガー・ハウァー)だったけれど・・・ロイ・バッティは寺田克也さん作の。・・・今考えるとかなり贅沢だな! 複製品に粘土付いてたし。竹谷さんのエイリアン(キット)も1万円弱だったと思います。今だったら買うのにねえ・・・。
大いにシゲキを受けた私はそれから暫く立体造りが趣味の人になったわけです。
ある日「ファントム・コア」のズールーという登場人物を作ってみたので、複製をホビージャパンの韮沢さん宛てに送り付けました。見てよ!上手いでしょ!ではなく、子供がお父さんや先生に見せるような気持ちで。しばらくして、カッコイイジャン!の走り書きとオリジナルTシャツを送っていただきました。素人の、つたない作品にまで反応してくださる、そんな方だったのでしょう。
「韮沢靖立体作品集」購入以降、僕は物作りから遠去かってしまいましたが、「仮面ライダー」で韮沢さんらしいデザインの怪人を見かけることもあって、精力的に活躍されているなと。そして、これからも変わらず活躍されると思っていました。
誠に残念です。
探偵 神宮寺三郎というそのゲーム自体には全く興味がなかったのだが、うなるような魅力的な画であった。
そしてまたしばらくしてから、中東が舞台のゲームで、これまた素晴らしいジャケットを発見した。
タイトルは失念したが、少年少女の冒険活劇のようなその画が欲しくて、本体を持って無いのに買おうか悩んだものだ。
さらに時が経ち、こんな上手い人がいるのかという、あるアーティストがポツポツと表舞台で活躍し始めた。何と、画も上手ければ立体も作れるというすごい方だ。
その方は寺田克也さんという。
後になって、神宮寺と中東の冒険活劇のジャケットも、寺田さんが描かれていたと知った。
多分、ほとんどの画集は入手していると思う。
今は廃刊になったかと思うがバンダイ系の、Bクラブという雑誌があり、そこで衝撃的な造形を目にした。「究極のダンバイン」と題された作品で、テレビマンガ「聖戦士ダンバイン」のロボットをモチーフとしたものだったが、ディテールが独創的でありこんなにも変えているのにダンバインとわかる造形物。何だか、フィルターをかけたような写真でせっかくの作品が台無しだったのだけれど。
同じ製作者が原型で、コトブキヤというガレージキットメーカーでオリジナルのダンバインシリーズを手掛けることになった。
確か、一体2000円ほどだったかと思う。今だったら「ヨシ買いましょう」だが、当時は大金である。もう、悩んで悩んで悩み抜いてシリーズ中2~3体を除き通販で購入した。
マンガ系の趣味の端にいる僕にさえ目に留まる作風を世間が放っておくワケはなく、今では関わった製品が地方にいても手に入るようになった。
その方は竹谷隆之さんという。
バンダイのS.I.C.という立体シリーズもずい分買いました。出始めは本当に趣味の人だけが買うようなシリーズで、大手デパートで叩き売られてたのも目にしました。その後は世の注目を集め、プレミア価格も付いて欲しい人が変えないような時期もありましたねえ。
昔から模型が好きで、「ホビージャパン」という雑誌を立ち読みすることがありました。当時からガンダム以降の、あまり頭のよろしくないテレビマンガがたくさんあって、毎月の記事がその、嫌いな立体物ばかりだったのでほとんど飛ばし読みするから買う必要がなかったのだ。
そんな模型業界でしたが、小林誠さんという、これまた比類無き作風を持った方のアシスタント的な位置であった若いアーティストが連載を始めました。先のお二人とはまた違うラケンローな作品は、正統派のミリタリーの人やマンガの人ばかりであった業界に新風を巻き起こし、業界の窓口を広く一般の方にまで広げるきっかけになりました。
その方は韮沢靖さんという。
亡くなられたこと、つい先日まで知りませんでした。
連載2ページのためにホビージャパンを毎月買うワケは当然無く、後に古本を買い求めバッサバッサと切り取りスクラップしました。一生懸命雑誌を作った皆さんには本当に申し訳無いのですが、韮沢さんの連載以外、興味が無かったのです。
当時は大手メーカーの製品に不満を持ち、オレだったらこう創る!という気概のある方がたくさん出始め、業界はガレージキット全盛期でありました。ホビージャパンEXという季刊誌が創刊され、韮沢さんの「ファントム コア」が連載を始めます。
やがて世界観を1冊にまとめた「クリーチャーコア」が発売。
もう、夢中で読みました。竹谷さんもそうでしたが、立体は全部樹脂で作るものというそれまでの既成概念をブッ飛ばして革や金属を表現するのに素材そのものを貼り付けたり、見たことあるパーツをこんなところに使う自由な発想。しかもこんなにカッコイイのか!とか。
イキオイ余ってそれまで全く興味が無かったトーキョーの、下北沢に出来た「フューチャーショップ」にまで出掛けたりして。買ったのはお手ごろ価格だった1/6頭蓋骨やロイ・バッティ(ルトガー・ハウァー)だったけれど・・・ロイ・バッティは寺田克也さん作の。・・・今考えるとかなり贅沢だな! 複製品に粘土付いてたし。竹谷さんのエイリアン(キット)も1万円弱だったと思います。今だったら買うのにねえ・・・。
大いにシゲキを受けた私はそれから暫く立体造りが趣味の人になったわけです。
ある日「ファントム・コア」のズールーという登場人物を作ってみたので、複製をホビージャパンの韮沢さん宛てに送り付けました。見てよ!上手いでしょ!ではなく、子供がお父さんや先生に見せるような気持ちで。しばらくして、カッコイイジャン!の走り書きとオリジナルTシャツを送っていただきました。素人の、つたない作品にまで反応してくださる、そんな方だったのでしょう。
「韮沢靖立体作品集」購入以降、僕は物作りから遠去かってしまいましたが、「仮面ライダー」で韮沢さんらしいデザインの怪人を見かけることもあって、精力的に活躍されているなと。そして、これからも変わらず活躍されると思っていました。
誠に残念です。
「ファントム・コア」よりニナ・ドロノ
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