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20160627

仕掛人・藤枝梅安

 池波正太郎先生の代表作のひとつ「仕掛人・藤枝梅安」シリーズ。
1972年から執筆されましたが、1990年に急逝されたため未完となりました。
   梅安は東海道藤枝宿の新明神社の鳥居脇にあった桶屋に生まれた設定になっています。
桶屋はありませんが現・静岡県藤枝市上伝馬商店街に新明神社は実在しますから、ファンであれば一度は訪ねてみるべきではないでしょうか。
 ただし、そもそも殺し屋のお話しなので「仕掛人・藤枝梅安」を題材に市をあげて町興しを・・・という盛り上がりは全く無く、しかも商店街の新設アーケードが鉄骨むき出して゛組み立て中のような有様(完成だそうです)なので、趣を求めて来られてもガックリすること請け合いです。

さて、
 全20篇中、最も好きなのは第5巻 梅安乱れ雲です。
梅安抹殺を企む白子屋菊右衛門が差し向けた刺客・田島一之助が非常に魅力的に描かれています。ゲイで無邪気にあかの他人を斬って捨てるような男が、人の親切・やさしさに触れてどう変わっていくのか・・・。そして緊張感最高潮のクライマックスでは、読み進める手が思わず早くなってしまうほどです。

 ということで、映像化された「藤枝梅安」を何作か買って観てみましたよ。
「必殺仕掛人 春雪仕掛針」
梅安を緒形 拳さん。ドラマが連載開始とほぼ同時期に始まったとのことで仲間の彦次郎と小杉十五郎は出てきません。代わりに剣客・西村佐内(林与一さん)と、やたらに存在感があって強い音羽屋半右衛門(山村聰さん。音羽「の」ではない)が登場します。
「仕掛人 藤枝梅安」(壱)
梅安を渡辺 謙さん。彦次郎を橋爪 功さん。小杉十五郎は中村橋之助さんです。
テレビのスペシャル版とのこと。何だか原作を読み込んでいない、というか独自の解釈で進む感じです。

 感想はどちらも、う~ん・・・でした。
見てくれは梅安=渡辺謙さんがしっくりきますが、小説のイメージとは違って血気盛んな感じ。
ちなみに原作の風体ですと、「両目はドングリのように小さく、額は大きく張り出し無骨な印象がある。」とのこと。文章の描写からは渡辺 哲さんの風貌を想像しました。
田島一之助は今なら斉藤工さんですねえ。

 ついでに買った池波正太郎先生原作・小澤 征悦さん主演「堀部安兵衛」、NHKのスペシャルドラマだったようです。こちらも何だか退屈なドラマでしたが、大きな収穫が。安兵衛と恋仲になる男装の女剣士・伊佐子のよく通る声と類を見ない表現力に驚いて早速調べたところ、新妻 聖子さんという有名なミュージカル女優さんでした。何だか最近、よくテレビで見かけるようになりましたので注目の存在なのであります。


最近のドラマ
 「ゆとりですがなにか」が相当楽しみだったんですが、太賀くんのパワハラキャラがどうしても許せず1話の途中で早々にリタイアしてしまいました。世間では好評だったようで、よかったですね。
 最近では「真田丸」が割りと楽しみです。
そもそも昔すぎる戦国時代ってあまり興味が無いのですが、興味は無くとも、何だか甲冑の戦いは血がたぎるねえ!何だろうねえ(笑)!
そういえば録り放しで観てなかった「のぼうの城」が、とても面白かったです。上地雄輔さんの石田三成が特に良かったです。DVD買ってもいいな!



 

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